涙は、涙腺から産生され眼表面を潤し、まぶたの内側にある涙点を通って、涙小管、総涙小管、涙嚢、鼻涙管を通り鼻内へと排出されます。涙点から鼻涙管までを涙道と呼びます。涙が鼻に抜ける道が細くなったり、詰まったりすると流涙症(りゅうるいしょう)、つまり涙目のようになります。放っておくと、膿が溜まり目頭が腫れることもありますので、少しでも症状がある場合は、早めに受診されることをお勧めします。
また、生まれつき涙道が詰まっていることもあります。10人中1人くらいの赤ちゃんは、生後2〜3週間経っても鼻涙管開口部は閉塞しており、流涙・眼脂を認めるようになります。生後1年以内に、自然治癒することが多いですのでご安心ください。生後6〜8ヶ月頃までは涙嚢部をマッサージしながら様子をみることが多く、症状が重い場合は希望に応じて開放術を行います。
涙道疾患の治療方法は主に、内視鏡カメラで涙道の詰まりを取りのぞき、チューブを留置します。その他に鼻内への流れ道を直接作る手術などもあります。