白内障手術|奥田眼科|学園前診療所|奈良市にある眼科

所在地
〒631-0036 奈良市学園北1丁目1-1-402 ル・シエル学園前4F
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0742-41-0026

白内障手術

白内障について

白内障イメージ

白内障とは、水晶体が年齢とともに白く濁って視力が低下する病気です。水晶体とは、目の中でカメラのレンズのような働きをする組織で、外からの光を集めてピントを合わせる働きを持っています。通常は透明な組織ですが、白内障では白く濁ってしまうため、集めた光がうまく眼底に届かなくなり、さまざまな症状が引き起こされます。

白内障の症状

  • 視界が全体的にかすむ
  • 視力が低下する
  • 光をまぶしく感じる
  • 暗いときと明るいときで見え方が違うなど

上記のような症状があれば、お早めに眼科へ受診ください。

白内障の原因

水晶体は、主にたんぱく質と水でできています。たんぱく質は、加齢や長年にわたる紫外線曝露など、様々な影響を受けて、だんだんと変化し白く濁ります。その結果、水晶体全体が濁り視力の低下を招くことになります。白内障は様々な原因で起こりますが、最も多いのは加齢によるものであり、これを「加齢性白内障」と呼んでいます。個人差はありますが、誰でも年を取るにつれ、水晶体は濁ってきます。加齢性白内障は、一種の老化現象ですから、高年齢の人ほど多く発症します。

白内障手術について

白内障手術イメージ

白内障は、どんなに症状が進行しても手遅れということはありません。ただし、他の病気を併発する可能性もあります。症状が気になりましたらお気軽に受診ください。

仕事や生活に支障が出ていない初期の場合

視力の低下や、目のかすみが日常生活に支障がない初期の段階では、点眼治療が基本です。ただし、薬を使用しても水晶体が透明に戻るわけではなく、あくまで白内障の進行を抑えることが目的です。

仕事や生活に支障が出てきた場合

白内障が進行して、日常生活に支障がみられる場合には、外科的手術が行われます。現在では「超音波乳化吸引術」が一般的です。この手術では、濁った水晶体を超音波で粉砕して取り除き、その代わりに人工水晶体である眼内レンズを挿入します。白内障の手術は、多くの患者さまが安心して受けることができる手術の1つです。また、手術を受ければ、視力の回復が見込める病気です。ただし、人工的な眼内レンズにピント調節機能はないため、手術後もメガネなどによる視力の矯正が必要な場合があります。

眼内レンズについて

白内障になると、白濁した水晶体の代わりに眼内レンズを挿入しますが、眼内レンズはあらかじめ設定した距離に焦点が合うようになっています。眼内レンズは、合わせる焦点によっていくつかの種類に分類されます。さらに単焦点レンズ、多焦点レンズのいずれにも、乱視矯正機能のあるトーリックレンズという種類があります。

単焦点レンズ(保険適用)

単焦点眼内レンズは、その名の通り1か所にピントが合うレンズです。手術時に遠くにピントを合わせた場合には、中間距離や手元までははっきりピントが合いませんので、近くを見る場合には近用眼鏡が必要になります。

多焦点レンズ(保険適用)

当院では、保険適用が可能な多焦点眼内レンズ(参天製薬社レンティス)も取り扱っております。多焦点眼内レンズは、日常生活でなるべく眼鏡を使用されたくない方にお勧めです。しかし、多焦点眼内レンズは単焦点眼内レンズよりも、全てにおいて優れている訳ではありません。焦点が合う1か所のみで見え方を比べますと、実は単焦点眼内レンズの方がクリアに見えると感じる方も多くいらっしゃいます。奥田眼科では、患者さまの生活スタイルに沿ったご提案をさせていただきます。

多焦点レンズ
(選定療養・自由診療)

選定療養とは、患者さまがご自身で選択して受ける医療サービスで、その部分の費用は全て自己負担となります。術後の眼鏡装用率の軽減を目的とした多焦点眼内レンズを使用する白内障手術は、厚生労働省が定める選定療養の対象となりました。当院は多焦点眼内レンズの白内障手術を行う医療機関として届出をしています。また、選定療養以外の多焦点眼内レンズも患者さまのご希望を考慮しながら選択いたします。多焦点眼内レンズの対象となる患者様には診察時に詳細をご説明致します。

白内障手術の流れ

1

切開

切開

まずは麻酔(点眼麻酔)を行います。その後、水晶体を包む袋(水晶体嚢)の前面に丸く切れ目を入れ切開します。

2

濁った水晶体を取り除く

濁った水晶体を取り除く

水晶体嚢の切れ目から器具を入れ、超音波で水晶体を砕きながら吸引して取り除きます。

3

眼内レンズを挿入

眼内レンズを挿入

空になった水晶体嚢の中に眼内レンズを入れ固定します。

術後について

白内障手術で得られたクリアな視界を維持するために、いくつか気をつけるべきポイントがありますので、以下内容をしっかり守るよう心がけましょう。

手術直後〜1週間後

指導された通りに
目薬を点眼する

眼内炎予防のために、抗菌薬、炎症をおさえるステロイドと、非ステロイド性抗炎症薬の3種類を処方されることが一般的です。差す間隔も定められているので、指導された内容はきちんと守りましょう。

むやみに眼を触らない

手術跡からバイ菌が入るのを防ぐために、眼を強く叩いたり、こすったりしないように気をつけましょう。

洗顔や洗髪は1週間控える

固く絞ったタオルで拭くことは可能です。

飲酒・喫煙は1週間控える
眼に刺激となることがあります。食事には特に制限はありません。

手術の1ヶ月後

通常のスポーツは
手術後1ヶ月以降から

まずは、主治医に相談しましょう。水泳の際は、感染予防のためにゴーグルを着用してください。砂が眼に入ったり、眼を打ったりする可能性があるスポーツも、手術後1ヶ月経過してから再開しましょう。

旅行は手術後1ヶ月は
避けましょう

遠方への旅行、温泉の利用は手術後1ヶ月以降にしてください。外せない予定がある場合は事前に医師に相談し、手術日を調整します。

手術の2ヶ月以降

手術後の見え方に
合った眼鏡を作る

個人差はありますが、裸眼での見え方が安定するのは手術から1~2ヶ月後です。眼鏡を作る場合は、視力安定まで十分な期間を空けたほうがよいでしょう。

費用に関して

手術費用に関しては、受診された際に詳しくお伝えさせていただきます。

手術給付金について

生命保険・医療保険に加入されている方は、手術給付金が受け取れることがあります。手術前にご契約内容をご確認されることをおすすめします。

高額療養費制度

医療機関や薬局で支払う医療費が1ヶ月で一定の上限を超えた場合、高額療養費制度を利用して、上限を超えた額の支給を受けることができます。(両目ともに白内障であり、手術を検討されている方は、同月内で両目の手術を実施することで、1ヶ月以上を空けて片方ずつ手術をするより自己負担額が抑えられます。) なお、上限額は、前年度の収入、年齢などで患者さまごとに異なります。
詳細は、加入されている保険者にお問合せください。

多焦点眼内レンズ

多焦点眼内レンズの手術を受けられる方は、通常の手術費(健康保険適応)のほかに自由診療にあたる眼内レンズの費用(片眼30万円~)が必要となります。
自由診療にあたる費用については、高額療養費制度に該当しません。

多焦点眼内レンズについて

多焦点眼内レンズと単焦点眼内レンズの違い

単焦点眼内レンズは焦点が1か所ですので遠くが良く見えるように合わせると手元の見え方がぼやけるため老眼鏡などが必要になります。多焦点眼内レンズは、遠くのみでなく手元も見えやすくなるので老眼鏡を使用する必要性が少なくなります。このように多焦点眼内レンズはメガネなしで見える範囲が広がるので、便利ですが、見え方で気になる事もあります。
1つ目は、コントラスト感度の低下で文字などが少し薄く見えるあるいは膜がかかったように見える場合があります。
2つ目は、夜間のハロー・グレアという現象ですハローは光のまわりに輪がかかったような感じで、グレアは光が花火のように見える感じです。
どちらの症状も多くの方は、症状を感じても日常生活に支障きたすほどではない場合が多く手術後時間が経過するに伴い気にならなくなる方が多いですが、時間が経過してもどうしても症状が気になる方もいらっしゃいます。

単焦点眼内レンズを遠くに合わせて挿入後

単焦点眼内レンズを遠くに合わせて挿入後

多焦点眼内レンズを挿入後

多焦点眼内レンズを挿入後

コントラスト感度低下

コントラスト感度低下:AとBの間くらいに薄く感じる場合がある

多焦点眼内レンズ

多焦点眼内レンズが向いてる方

多焦点眼内レンズは、日常生活でなるべくメガネを使いたくない方に向いています。
しかしながらぜひ知っておいてほしいこともあります、多焦点眼内レンズによる見え方が単焦点眼内レンズより優れているわけではないということです。焦点が合う1か所のみの見え方で比べたら、実は単焦点眼内レンズの方がクリアに見えると感じる方もおられるかもしれません。多焦点眼内レンズは1か所の見え方の質にこだわるのではなく、見える範囲を広げ、日常生活でなるべくメガネを使いたくない人に向いているのです。

多焦点眼内レンズが適さない方

  • 夜間の運転が多い方
  • 近くを見る仕事が多い方
  • 白内障以外の眼の病気のある方

当院で取り扱う主な多焦点眼内レンズ(健康保険適応外)

  • Clareon PanOptix (クラレオン パンオプティックス) ALCON社製
  • Clareon PanOptix AutonoMe (クラレオン パンオプティックス オートノミー) ALCON社製
  • Clareon Vivity AutonoMe(クラレオン ビビティ オートノミー)ALCON社製
  • TECNIS Synergy(テクニス シナジー)Johnson&Johnson社製
  • TECNIS Symfony(テクニス シンフォニー)  Johnson&Johnson社製
  • FINE VISION (ファインビジョン) BVI社製

その他の眼内レンズについては、医師とご相談ください