眼瞼痙攣|奥田眼科|学園前診療所|奈良市にある眼科

所在地
〒631-0036 奈良市学園北1丁目1-1-402 ル・シエル学園前4F
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眼瞼痙攣

眼瞼痙攣について

眼瞼痙攣イメージ

眼瞼痙攣(がんけいけいれん)とは、瞼を閉じる筋肉(眼輪筋)という筋肉が、自分の意思とは無関係に痙攣する病気です。症状は、まばたきが増えたり、まぶしさを感じたりすることから始まり、症状が重くなるとまぶたが開かなくなって、目が見えない状態にまで進んでしまうこともあります。まぶしい光やストレスにより症状は悪化します。通常は両眼性ですが、片眼性の場合もあり、唇にも異常を感じるケースもあります。片眼性で徐々に悪化する場合は、顔の表情筋を動かす顔面神経が痙攣している可能性が考えられます。

眼瞼痙攣の原因とは

眼瞼痙攣は原因によって以下の3つに分けられます。

  • 本態性眼瞼痙攣(原因不明)
  • 症候性眼瞼痙攣(パーキンソン病などによる)
  • 薬剤性眼瞼痙攣(抗うつ薬などの内服薬による)

眼瞼痙攣は、放っておいて自然に治る病気ではありません。症状が進行すると、けいれんの回数が増し、まぶたが開かなくなったり目が見えなくなることもあります。

よく間違われる疾患

眼瞼けいれんと似ている症状を示す病気はいくつかあります。何に当てはまるか分からない場合はお気軽にご相談ください。

片側顔面けいれん

片側の顔の筋肉がピクピクと痙攣したり、引きつったりするという症状がみられます。脳の深部で顔面神経に血管が接触して圧迫することが原因で起こります。

眼瞼ミオキミア

疲れや睡眠不足などがきっかけで、左右片側の上または下まぶたの筋肉の表面がピクピクしますが、やがて症状は消えます。

ドライアイ

まぶしい、目が乾くなどの自覚症状が眼瞼けいれんと一見似ています。しかし眼瞼けいれんはドライアイの治療では治りません。

開瞼失行症

いったん閉じたまぶたを開くのが困難になる症状がみられます。眼瞼けいれんと合併することが多い病気です。

これらの病気は、それぞれ治療方法が異なります。顔の運動異常の症状が現れたら、自分で判断せずに、まずは眼科や神経内科、脳神経外科など専門医を受診しましょう。

当院の治療

眼瞼痙攣治療イメージ

受診のタイミング

「片目の下まぶたがピクピク痙攣して、なかなか治らない」といった症状で受診される患者さまも多くいらっしゃいます。これは、睡眠不足やストレスなどによる一過性の神経の興奮と考えられ、このほとんどは一過性の症状であり、多くはいつの間にか自然に治ってしまいます。これは真の眼瞼痙攣とは異なりますので、心配ありません。
「まばたきが多くなってきた」「まぶしさを感じるようになってきた」などの症状が再び出てきたら、お早目にご相談ください。

治療について

ボツリヌス療法(ボトックス注射)

ボツリヌス治療では、ボツリヌス菌が作り出すA型ボツリヌストキシン(天然のタンパク質)を有効成分とするお薬を、筋肉に注射することによって、けいれん等の原因となっている神経の働きを抑え、筋肉の緊張をやわらげ、症状を改善します。治療の効果には個人差がありますので、1回の注射で症状が改善してしまう方もいれば、定期的に再投与を必要とされる方もいます。定期的に診断を受け、医師と相談しながら治療を継続しましょう。

ボツリヌス療法の効果

効果は2日、3日~2週間で現れ、は通常3~4ヶ月間持続します。その後、時間が経つにつれて徐々に効果は消失してきます。お薬を再投与することにより、同様の効果が現れます。約8割の患者さまで症状の改善が得られるとされています。ごく稀に、治療を続けていくうちに体内で抗体が作られ、効果が減弱することがあります。副作用の多くは一時的な物です、お薬の効果が消失するとともに、消失していきます。

ボツリヌス療法の副作用

注射後の副作用の多くは一時的なものなので、お薬の効果の消失とともに消失しますが、これらの症状がみられたら、医師にご相談ください。

  • 目の周囲に皮下出血がでた
  • まぶたが閉じにくくなった
  • 目が乾いたように感じる
  • まぶたが下がった
  • 物が二重にみえる