糖尿病網膜症|奥田眼科|学園前診療所|奈良市にある眼科

所在地
〒631-0036 奈良市学園北1丁目1-1-402 ル・シエル学園前4F
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糖尿病網膜症

糖尿病網膜症について

糖尿病網膜症イメージ

糖尿病には、合併症がいくつもありますが、糖尿病腎症、糖尿病神経症と共に三大合併症と呼ばれているのが糖尿病網膜症です。糖尿病の影響で、網膜の組織がダメージを受け視力が低下します。

糖尿病は、血糖値の上昇が続く生活習慣病で、毛細血管に大きな負担をかけ続けます。眼の網膜には細かい毛細血管が縦横に走っているため、高血糖の悪影響を受けやすい場所であり「血管が詰まる・出血する」などの症状を起こしやすいです。また、詰まることにより血管が機能しなくなると、酸素や栄養素が不足するため、新生血管というもろい血管を作ってより出血を起こしやすくなり、視力の大幅な低下を招きます。

糖尿病と診断されたら、半年に一度程度は眼科の検診を受ける必要があり、それで早期発見と適切な治療を受ければ糖尿病網膜症の進行を止めることができます。しかし残念ながら、眼科検診を定期的に受ける方がとても少なく、日本の中途失明原因では「糖尿病網膜症」が上位にあります。最悪の事態にならないよう、眼科検診は定期的に受けるよう心がけましょう。

糖尿病網膜症の進行

糖尿病網膜症は、進行状態によって3段階に分けられ治療法も異なります。なお、視力に大きな影響を与える「糖尿病黄斑浮腫」は、3段階すべてで現れる可能性があります。

単純糖尿病網膜症
(初期)

血糖コントロールで改善できることもありますが、自覚症状がほとんどないため、定期的な眼科検診を受けることが重要です。網膜の血管壁が盛り上がる血管瘤、小さな出血を起こしている程度であり、血管から血液成分が漏れている状態です。

増殖前糖尿病網膜症
(中期)

網膜の血管が広範囲に閉塞している状態です。酸素や栄養素が行きわたらなくなるため、新生血管という、もろく破れやすい血管ができ始めます。かすみ目などの自覚症状があることもありますが、全く症状が現れないケースもあります。できるだけ早く適切な治療を受けることで進行を止める必要があります。

増殖糖尿病網膜症
(進行期)

新生血管が破れて硝子体出血を起こし、飛蚊症や急劇な視力低下を起こすことがあります。繊維状の膜である増殖組織が、網膜を引っ張って網膜剥離を起こすと、視野を大きく欠損させてしまうこともあります。視力を少しでも残すために、できるだけ早く手術などを受ける必要がある状態です。

糖尿病黄斑浮腫について

網膜中心部には、黄斑というものを注視する際に用いられる場所があります。糖尿病黄斑浮腫は糖尿病の高血糖によって黄斑がむくむ病気で、視界がぼやける、注視するものがゆがむ、暗く見えるなどが起こります。糖尿病の合併症以外でも黄斑浮腫が起こることがあります。特に、ぶどう膜炎や網膜静脈閉塞症などがあると網膜や黄斑のむくみを起こしやすく、発症リスクが上がります。むくみが続くと黄斑の神経が障害を受けて視力や視野に障害が現れます。

当院の治療

糖尿病の診断を受けたら、必ず半年に1度の頻度で眼科検診を受けてください。初期に発見できれば、食事や運動などによる血糖コントロールで、進行を抑えることも可能です。それ以上に進行してしまった場合は、レーザーによる網膜光凝固術で新生血管の発生を抑制します。さらに進行して硝子体出血や網膜剥離、黄斑部の牽引などが確認された場合には、硝子体手術が必要になります。

1

問診

患者さまの過去の病歴や、現在の症状をしっかりとお伺いし、一人ひとりの患者さまに合わせた最適な治療をご提案いたします。

2

診察

細隙灯検査、眼底検査、造影検査などを行います。

3

治療方針の相談、追加検査

診察結果を、患者さまに分かりやすくご説明させていただきます。奥田眼科では、患者さまにご納得いただいた上で治療を行いますので、少しでも不安なことなどあればお気軽にご相談ください。また、再度検査が必要な場合は追加検査を行う場合もございます。

4

経過観察

定期診察を行い、経過観察を行います。また、治療が必要な場合は「レーザー治療・硝子体内注射・硝子体手術」など、症状に合わせた治療を行います。

糖尿病網膜症の予防

糖尿病網膜症の発症予防で大切なことは、良好な血糖コントロールです。血糖値を正常に保つことで、血液を流れやすくし目の毛細血管が詰まるような事態を防ぐことができます。HbA1cの数値は7.0%未満を心掛けましょう。また、糖尿病網膜症は早期発見・早期治療を行う方が良いので、定期的な眼底検査を受けることも心がけていただければと思います。