糖尿病には、合併症がいくつもありますが、糖尿病腎症、糖尿病神経症と共に三大合併症と呼ばれているのが糖尿病網膜症です。糖尿病の影響で、網膜の組織がダメージを受け視力が低下します。
糖尿病は、血糖値の上昇が続く生活習慣病で、毛細血管に大きな負担をかけ続けます。眼の網膜には細かい毛細血管が縦横に走っているため、高血糖の悪影響を受けやすい場所であり「血管が詰まる・出血する」などの症状を起こしやすいです。また、詰まることにより血管が機能しなくなると、酸素や栄養素が不足するため、新生血管というもろい血管を作ってより出血を起こしやすくなり、視力の大幅な低下を招きます。
糖尿病と診断されたら、半年に一度程度は眼科の検診を受ける必要があり、それで早期発見と適切な治療を受ければ糖尿病網膜症の進行を止めることができます。しかし残念ながら、眼科検診を定期的に受ける方がとても少なく、日本の中途失明原因では「糖尿病網膜症」が上位にあります。最悪の事態にならないよう、眼科検診は定期的に受けるよう心がけましょう。